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2026.07.15

【はじめてのFPC】FPC設計における補強部材の使い方・注意点

コラム

FPCは「柔らかい基板」ですが、全部を柔らかくするとトラブルが起き易いです。
前回2回でご説明した通り、意図的に「固くする場所=剛性領域」を作るのが、補強板(Stiffener)の役割です。

  1. 補強部材って何のために使うの?

    前回の説明の繰り返しとなりますが、大事な内容ですのでもう一度ご説明します。

    補強部材の主な目的

    • 部品実装部の剛性確保,実装部の反り防止
    • コネクタ嵌合部*の厚さ調整,挿抜時の割れ・剥がれ防止
    • 曲げたくない部分を確実に曲がらないようにするため

    「ここはFR-4基板と同じ扱いにしたい」という領域には必ず補強板を貼り付けます。
    * : 嵌合部とは、2つの部品(主にオス・メス関係)が寸分の狂いなく、正確に「はまり合う」接合部分のことです。FPCの端子部分がプラグ(オス)として機能し、コネクタはレセプタクル(メス)となります

  2. 使われる補強部材の種類


    ポリイミド補強板

    FPCの補強板としてまず検討頂きたいのが、ポリイミドです。補強板部材の多くはポリイミドを使用しています。

    特徴
    • ガラエポと比べますと少し柔らかめです
    • FPC本体と熱膨張が近いのがメリットです
    • FPC製造時に加工屑が出にくく、他の補強板仕様製品よりもクリーン度を高く保てます

    【はじめてのFPC】FPC設計における補強部材の使い方・注意点-画像1

    FR-4/CEM-3(ガラエポ)

    硬質基板では一般的な基材材料ですが、FPC補強板としては必要時以外には使用されません。

    特徴
    • ポリイミドでは得られない厚い剛性領域を作れます
    • 硬質基板と同等の硬さを持つ剛性領域を作れます
    • 補強板材料端面からの粉状屑発生が避けられず、製品のクリーン度を低下させます

    【はじめてのFPC】FPC設計における補強部材の使い方・注意点-画像2

    PET補強板

    ポリイミド補強板のより安価な部材として、以前はよく使用されていましたが、最近は殆ど使用されていません。

    特徴
    • ポリイミド補強板で対応出来る厚みバリエーションは、ほぼ全て対応出来ます
    • 耐熱性に乏しく、半田付けエリアへの適用,実装リフローには対応していません

    金属補強板(SUS,アルミ合金など)

    補強板材料の中で一番コストが高いです。金属補強板以外の材料が使えないかをまずご検討下さい。

    特徴
    • 剛性が非常に高い
    • 放熱性が高い

    【はじめてのFPC】FPC設計における補強部材の使い方・注意点-画像3

  3. 補強板貼り合わせ用接着剤

    PET補強板使用時,半田付け・リフロー耐熱が必要とされないガラエポ補強板使用時は感圧接着剤(両面テープ)を使用する事がありますが、熱硬化性接着剤を使用する事が殆どです。

  4. 補強板使用時の注意点

    • 前回ご説明した通り、補強板貼り付けエリア(剛性領域)と柔軟領域の「境界」が最重要ポイントです。前回記事を参考頂き、境界部の近くに部品を配置する/カバーレイ開口端部を配置する事,境界部にまたがる配線幅の変更は避けて下さい
    • 補強板を貼り付けた事による、厚みの段差にご留意ください。お客様で弊社FPCを使用した製品アセンブル時に段差が引っかかるなど、手間が増える場合があります。補強板の厚みを可能な限り薄くする事が、対策の一つとなります

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